ファンタジーとして観るべじ『47RONIN』

  • 2017.07.01 Saturday
  • 20:03

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原題 47RONIN

製作 アメリカ(2013)

監督 カール・リンシュ

出演 キアヌ・リーブス、真田広之、柴崎コウetc

★★★★☆

 

鎖国国家である江戸時代の日本。大石内蔵助(真田広之)率いる侍たちに守られる赤穂の国の領内の森にある時、頭に天狗につけられらとされる傷がある少年カイ(キアヌ・リーブス)が行き倒れているのを赤穂の城主である浅野内匠頭(田中泯)が救う。更に彼の娘であるミカ(柴崎コウ)にその後の世話を受けたことにより、カイは生涯浅野親子に尽くすことを心に誓う。しかし謎の過去を持ち日本人離れした容姿のカイは侍になることを許されず、ミカと心を通わせながらも他の侍たちから獣のごとく不当な扱いを受けて生活をすることになる。時は経ち、将軍である綱吉(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)が赤穗の国を訪れることとなり、浅野と家来の侍たちは将軍を迎えるため、武術大会の準備をする。そこに赴いた、赤穗を我が物にしようと企んでいた隣国の吉良(信浅野忠)と側室のミヅキ(菊地凜子)の策略により浅野を切腹へと追い込む。大石らは浪人となり、吉良が新たな赤穗の領主となってしまう。そしてカイも出島へと売り飛ばされ…。

 

日本大好きのキアヌ・リーブスを主演とし、真田広之浅野忠信菊地凛子などといった渡邊謙以外のハリウッドに通用する俳優らを集め、加えて柴崎コウ赤西仁などを迎え入れ、日本国内でもおなじみ『忠臣蔵』をモチーフとしたハリウッド作品。一昔前を考えれば、日本を舞台として登場人物の99%に日本人キャストを起用したハリウッド映画なんてほぼないし、ある意味これは日本人にとっても貴重な作品だと思う。

 

そんな本作だが、興行収入的には世界で微妙な成績にとどまってしまう。そして本命である日本でもまさかの大コケ!主役は日本でも有名なキアヌ・リーブスだし、いずれの日本人勢も国内で知名度がある俳優ばかりであり、キャスト陣には申し分ないハズ。じゃあ何でコケたんだというと、「こんなの日本じゃない!」とか「こんなの忠臣蔵じゃない!」などなど、昔から問題となっているハリウッドの間違った日本像が大きな理由らしい。確かに原作の『忠臣蔵』からは程遠い内容、ストーリーとなっているし、画面に広がる土地や自然は明らかに日本ではない。装備や背景などもちょっと日本と中国が混ざったような感じも否めなくはないし、まさに外国人が想像しそうな日本がそのまま形になって描かれている感じ。でも、それでいいんだよ。調べてみても製作者たちは勘違いしたまま本作を作り上げたんじゃなくて、あえて史実にアレンジを加えてファンタジー要素を取り入れることを前提としていたらしいんだから、この映画に「こんなの日本じゃない」とかキレたり『ラストサムライ』のような作風を求めるのは完全なお門違い。そこに不満を言ってもしょーがないということをしっかり理解するべきだ。別に中世ヨーロッパのファンタジーがあるなら古き日本が舞台のファンタジー映画があってもいいじゃん。何が問題なんだ。

 

実際にファンタジー・アクション映画としてみればそれなりに面白いことが分かる。CGがふんだんに使われたモンスターも何匹か登場するし、広大で文明が及んでいないような自然や建造物はいかにもファンタジック。なんとなく『ロード・オブ・ザ・リング』に近い感じの世界観があるかな。セットや小道具なんかにも細かく力が入っており、ファンタジーで大胆な『忠臣蔵』の世界を見事に創り上げている。

 

作品を彩る日本人俳優たちも、日本でも知名度のある人たちばかりでさすがの演技力。でも全編言語が英語なのは初見時にかなりびっくり。カイと日本人の間でどうやって言葉の壁を乗り越えるのかなーって期待してたとこもあったからね、全く身構えてなかった 笑 やっぱり1番推したいのは真田広之。さすが日本を代表するアクションスターとさけあって、年を重ねてもその細かく優雅で繊細な刀捌きには思わず目を奪われる。本当にさりげない刀の扱いに年季が入ってるんだよね。ソードアクションだけでなく少しばかり格闘アクションを魅せてくれるのもおいしい。準主役というポジションだけあって、キアヌと共にコンビネーション抜群の活躍をしてくれる。菊地凛子は多分本作のキャスト陣の中では1番演技を頑張っており、妖艶で不気味な女を怪演。ハリウッド初出演の柴崎コウは言わずもがな美しいのだが、シーンによってはメイクが合ってないような気も…。英語は至って問題ないレベルだったから感心しました。浅野忠信は、胸毛が濃すぎることにびっくりしただけ 笑 赤西くんは一部の人から相当叩かれてたよね、本作とは別件でさ 笑 割と登場シーンが多いんだけどね。キアヌトム・クルーズと同様、サムライ姿や着物がよく似合っている。

 

サムライ映画の醍醐味であるチャンバラアクションも結構頑張っているほうで、それも含めて総じてアクションレベルは一応しっかりしてる。ただ、アクションを引き立てる娯楽要素が薄いことがちょっとネック。例えば、敵の中には全身をシルバーの鎧で覆われた鎧武者がいる。その常人離れした長身の出で立ちといい、何一つ口をきかない不気味な強さを持った設定といい、キャラ設定としては申し分ないものだ。こいつとの決闘シーンはさぞ画が映えるんだろうなと思ってると、驚愕、あまりにも納得のいかないあっさりとした幕切れ。いや、絶対にコイツと大石のバトルシーンを用意してあげるべきだったよ。この宝の持ち腐れはいただけない。また、ラスボスポジションである吉良も、ミヅキみたいに特殊能力を持っているわけでもなく大石にフルボッコされてあっけない終わり方をするのもしょんぼり。

 

そういった点はもう少し力を入れてほしかったが、全体的に「ファンタジー・アクション映画」として観れば、そんなに言うほど悪くはない仕上がりになってると感じる。真田広之のアクションを堪能することができる点もあって、個人的に本作の評価は高い。

 

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