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- 2019.10.24 Thursday
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JUGEMテーマ:映画
原題 Poseidon
製作 アメリカ(2006)
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 ジョシュ・ルーカス、カート・ラッセル、ジャシンダ・バレットetc
★★★★☆
新年を目前にした大晦日の夜。大勢の乗客で賑わう豪華客船の「ポセイドン号」は海の上を進んでいた。盛大なパーティーの中で新年を迎え、乗客たちの盛り上がりはピークに達する。そんな矢先、突如として「ローグウェーブ」と呼ばれる異常なほど巨大な大津波が発生。津波はポセイドン号を直撃、船は転覆して逆さの状態になり、約4000人の乗客が死亡する。パーティが行われていたボールルームでからくも生き残った数百人の乗客の内、プロのギャンブラーであるディラン(ジョシュ・ルーカス)は船内からの脱出を画策していた。船内で別れた娘を探すために手を挙げた元NY市長のロバート・ラムジー(カート・ラッセル)をはじめ、マギー(ジャシンダ・バレット)とその息子のコナー(ジミー・ベネット)や自殺願望のあったネルソン(リチャード・ドレイファス)らがディランについて行くことを決め、船長の警告を無視して船からの脱出を開始するのだった…。
1972年に公開されたパニック映画の金字塔『ポセイドン・アドベンチャー』を、現代の技術を駆使してリメイクした作品。と言っても、製作されてからもう11年も経つのか…。超巨大豪華客船が新年と共に津波に飲まれて逆さの状態になり、数人の生存者が船内から脱出するために船底=海上を目指すというのがおおまかなあらすじ。パニック映画の類が好きな人は絶対に興味をそそられるはずだ。上下が逆さまになった世界が舞台というのも面白い。セット作るの大変だったろうなあ。
まだCGなんてものが存在しない時代に、逆さになった船内からの脱出劇を全て実写で描いた『ポセイドン・アドベンチャー』も素晴らしかった。当時では映像化に限界のあった描写の数々を、最新鋭のCGとセットの数々で蘇らせたのが本作。言わずもがな、「映像」における迫力とリアリティは格段に進化していて見ごたえは抜群。本作の最大の見所と言える「巨大津波によって船が転覆、逆さになる」一連のシーンの破壊力は、もはやぐうの音も出まい。船が急激に傾き逆さになっていき、それに合わせて人や物が滑ったり落っこちたり乱れ、船内はグチャグチャになっていく。このシーンを観るためだけでも、本作を手に取る価値は十分にあると思う。船の沈没まで一刻の猶予もない中、エレベーター、ダクト、水中などで鬼気迫る脱出劇が間をおかず展開されるため、観るもののスリルと緊張感がかなり煽られるだろう。
でも本作って、世間的には結構評価がよろしくないんだよな。その理由としては、原作で魅力的だった脱出劇の中で巻き起こる人間ドラマがかなりはしょられているからということ。確かに原作では、脱出劇と並行して各々のキャラ設定、仲間割れ、信頼などの人間ドラマが非常に丁寧に描かれていた。本作ではそれらが全く描かれていないとは言わないけど、原作と比べたら薄まっている感じは否めない。映画が始まってから船が波に飲まれて転覆するシーンまでの時間もかなり短くなってる。人間ドラマよりも脱出劇のリアルさに力を入れたかったんだろうな。俺は単純に脱出劇を楽しめた人だからあまり気にならなかったけどね。強いて言うなら、エレベーターのシーンは非常に胸くそが悪くなるので注意。自殺したかった男が中々死ねない皮肉、みたいなのを描きたかったんかな。
結構豪華な俳優が何人かバランスよくキャスティングされているのもオツ。船内の娘を探すタフなパパのロバート・ラムジーは、なんとカート・ラッセルが演じている。元市長で、その前は消防士だったという役柄は、彼の代表作でもある『バックドラフト』をオマージュしてるんだとか。そしてネルソン役には、『ジョーズ』『未知との遭遇』などのこれまた名優、リチャード・ドレイファス先生が。年くったなあ。老体に鞭打って水中でも体当たり演技をしているので思わず頭が下がる。また、『デイ・アフター・トゥモロー』や『オペラ座の怪人』にも出てたエミー・ロッサムが、ロバート・ラムジーの娘役で出演している。彼女はスタイルも抜群でとにかく鬼かわいい。劇中、不自然に彼女の胸の谷間を映すショットが何回も使用されていて、乳見せ要員みたいになってる。ちょっとあからさま過ぎて確実に製作サイドは狙ってたんだろうけど、なんだかんだ目の保養になるので問題なし 笑